フレッシュ・ハーブティ


今朝は独特の香りに包まれて、目が覚めた。
どことなく甘さを感じるが、鼻の奥にツンツン迫ってくるような激しさ…。
あぁ、ウイキョウだ…と思った。


フェンネルとも呼ばれるハーブの一種だが
きゅうりのピクルス←「ロシア風胡瓜漬」を漬ける時には
欠かせない香辛料のひとつとなっている。


父は中国東北部の、ロシア国境に近い街で生まれ育った。
当時は石畳にモダンな建物が立ち並び、道を馬車が行き来したという。


黒パンに豚の血が入ったソーセージ、硬いカルパスに濃厚なチーズ
アツアツのスープと酸味のきいた野菜のピクルス
ピロシキにジャム入りの紅茶などで育ってきた父にとっては
たまに故郷の味が懐かしくなる様で、ロシア風胡瓜漬は母がマメに漬けていた。


今年も自然にこぼれた種が芽を出し、それなりに増えて沢山の花が咲いた。
しかし、連日のこの暑さで、葉先がチョリチョリになってしまい
少し早目ではあるが、母が朝5時前に起き出して刈り入れをしたらしい。


ついでに、いいあんばいに育ったレモングラスも刈り込んだ。
(思いっきりイネ科のレモングラス。パッと見、ネギやニラみたいネ:笑)

見た目はとってもお地味だが、どちらも消化系には抜群の効力を持つハーブだ。
それぞれ単体でいただいても勿論、美味しいけれど、
私はレモングラス日本茶(緑茶)とブレンドするのが好き。
食後にさらりといただくと、スッキリした味わいが心地良い。


勿論、我が家で育てている植物はバリバリの無農薬である。
その刈り立てのものを、すぐにお茶にしていただける…というのは
考えてみれば結構な贅沢であろう。



調理用のハサミで
ちょうど良い長さにカットして
母が2種のハーブを
適量ずつブレンド
透明なガラスの急須に入れた。



そこに熱湯を注ぐと
まぁ〜〜〜〜!
フレッシュなレモンの香りが
部屋の中いっぱいに広がり
薄い黄色の純粋な
ハーブティが出来上がる。


刈り取ったものは適当にカットし、一旦乾燥させてから密封容器に入れて
冷蔵庫or冷凍庫保管にする。
これを来年の今頃まで、少しずつ大切に取りだしていただくことになるが
ドライハーブティもいいけれど、やっぱり年に数回しか味わえない
フレッシュ・ハーブティは、本当に美味しいな、と思った。


ぶどうもぼちぼち色づいてきたので、そろそろ焼酎と氷砂糖を買ってこよう。
今年の秋は、忙しくなりそうだ。