1玉、50円〜!

家から車で5分くらいのところに、某大手の大型ショッピングセンターがある。
オープン3周年記念とのことで、今月は日替りで随分と太っ腹なセールをやっている。


・・・と言っても、特別欲しいものや買いたいものはない。


いつものように、父のケアをしに病院に行った帰り
食材の買出しもあったので、併設されているスーパーに立ち寄ってきた。
ついでに〜と、ちょこっと2階と3階のフロアも覗いてみることにした。


そういえば・・・!のハナシなのだけど
母は衛生管理にメッチャうるさい。


特に台所周りに関しては、徹底的に消毒をする。
布巾は置かず、調理と後片付けにはペーパータオルと食器乾燥機を併用し
台拭きは消毒を兼ねて漂白剤につけこんでおく。


これを毎日やっているのだが、「この頃、手の力が弱くなってきた」とかで
漂白剤につけておいた台拭きが十分に絞りきれていないときがあり
その中途半端な状態で洗濯機に放り込んでしまうことがあるらしい。


狙ったわけではないのだろうが、見事に私の長袖カットソーが
次々と3枚も「色抜きの刑」のエジキにされてしまい
この時期に、私が着られるものがなくなってしまった。。。


どうするよ・・・。


母など「たったこれっぽっちのシミ、大丈夫よ〜」と言うけれど
明らかに「漂白剤で色落ちしました」と披露して歩くような部分である。
いくら会社勤めはしていないとはいえ、それなりに用事で出歩くことは多い。


ちょっとコレ、無理だよ〜〜〜、と言ったら
「じゃ、貰って室内着にしよう!」と、モウケタわ〜と言いながら
母は日替わりで、花柄のピンクの服や襟ぐりが大きく開いたグレーの服
はたまたネコがアイスを食べている、クリバンキャットのシャツなどを着ている。


この前なんて、その中のどれかを着たまま、父のケアのため病院に行ったらしく
看護師さんから「あら〜、お嬢さんかと思った」と言われそうな。
「うふふ〜69歳が45歳に見えたのかしら〜」って喜んでいたけれど
元:私の服を着ていたからでしょ、きっと。。。


さて。
このまま一気に冬に突入してくれれば、私も持っているセーターを着ればいいが
まだまだ10月もあと10日はあるし、11月だってある。
半袖で過ごすには限界があるので、太っ腹セールにお世話になるしかない。


とあるお店の前にワゴンが出ていて、よ〜く見ると390円だの500円だの
高くても890円の値札が付いていた。元値はみな、2000円以上のものだ。
わお〜わお〜♪ 助かるワ。


色やデザインはともかく、自分に合うサイズをあちこちほじくって探していたら
流石に母が見かねたのか、買ってくれるという。
年金生活者にたかっては…と思ったら、「1枚だけね」と言われた。


500円のカットソーを1枚、ホントに1枚だけ買ってもらった。
着替え用は自腹だ。。。


ついでに隣のコーナーを覗いてみたら、手芸専門店だった。
店先には毛糸の山。中には1玉50円!というものまであって
誰が買うんだろう〜って思っていたけれど、編み物も結構人気があるみたいネ。


あれ、母は?・・・と思ったら、その毛糸玉のコーナーに紛れていた。
手には白い毛糸玉。


私が好んで触っていたぬいぐるみたちが、あまりにも汚くなったとかで
服を縫って着せていたが、それもかなりみすぼらしくなったらしく
「冬バージョンで、セーターでも編んであげようと思ってネ」…だと。


娘の着替えよりも、ぬいぐるみですかいな。。。


翌日、朝ごはんを済ませた母は、そのままテーブルにぬいぐるみと毛糸玉を置き
一心不乱に鈎針を動かし続けた。


あっという間に、可愛らしい毛糸のワンピースが出来上がり
「へぇ〜」っと思ったが、原価35円くらいで作れるんだね。


それにしても、我が家で一番贅沢な服を着ているのは
もしかしたら、この犬のぬいぐるみじゃないのかなぁ。
なんたって、オーダーメイドなんだものね。



私も、洗濯して着替えがなくなる前に
もう一枚、長袖の服をどこかで探して買ってこよう…と思った。