慰め

先週末は何だか面白いように晴れて、空が青かった。
ちょこっと駅前にあるポストに葉書を出しに行ったり
隣のスーパーに足りない食材を買いに行ったり・・・
昼間は上着なしでも歩ける気温だった。


それでも、朝夕の冷え方は初冬を感じさせるものがあり
早々と窓ガラスが曇ったりする。


用事があって出かけた先で、友人に車に乗せてもらい
久しぶりにゆっくりと車窓から街路樹を眺めた。
・・・もう、すっかり紅葉していて、秋の装い真っ盛り!だ。


毎日毎日、気がつけばバタバタと走り回っていて、これではまるで
泳ぎをヤメテしまったら生きて行けない「まぐろ」の様だと知人に言われ
「あら、ホントね」なんて言いながら、その場に居たみんなで大笑いをした。


じっくり考えてみると、結構疲れてもいるのだろうけれど
日常の中で「笑う」ことがあると、一瞬でもふっと肩が軽くなる。


夕刻より夜の部は始まり、もうすっかりお馴染みになった病院行きだ。
5時を過ぎると途端に暗くなり、6時の声を聞く頃はとっぷり日が暮れる。


30分刻みで100円ずつ料金が加算される病院の駐車場代を
今夜は400円も支払うことになった。
こういうの、数字を見るだけでも疲れてしまう。


毎日だとネ、かなりの出費で、ひと月で概ね1万円くらいかかるのよ。
私立病院って、ホントにケチというか儲け主義というか
ただでさえ経済的に大変な状況にある患者や家族から
なおも取れるだけ金を取ってやるー!みたいな魂胆がミエミエだよね。。。
あ〜ぁ。


帰路は、そのまま郊外の大型ショッピングセンターに行き
久しぶりに食材の買い出しをした。
冷蔵庫がすっからかん!になっているのに、母は手が痛いとかで
余程のことがないと、積極的に買い物には出なくなった。


あっちもこっちも、ホントにも〜〜〜!だ。
先の見えないこんな生活をず〜〜〜〜っと続けていたら、きっと私
元気で長生きなんて出来ないだろうなぁーなんて思ってしまう。


車を停めて、何気なくショッピングセンターの中庭を見たら
なにやらきらきらと輝くものが。。。



・・・わぁ。。。
クリスマスツリーだ!


ツリーにつけられた沢山のライトが点灯していて、とっても綺麗だった。
時間が遅かったので、流石に小さな子どもたちもチョロチョロしていない。
おかげで、間近でじっくりツリーを見ることが出来た。



そのまま上を見上げてみる。
大きいなぁ〜。


以前一度だけ、アメリカのロスでクリスマスを迎えたことがあった。
知人宅にお世話になり、「高級住宅地」と言われているエリアに
夜のドライブに連れて行ってもらった。


各家々の庭や建物に飾られたイルミネーションが、それはそれは素晴らしくて
まるで光の洪水のように見えて、圧倒されたのを思い出した。



昼間は市内から地下鉄に乗って、市場や教会・市庁舎などを見て回り
大きなビルの玄関に巨大なクリスマスツリーを見つけて、夢中で写真を撮った。


そのツリーに付いていた、大きなガラス玉に写った自分の顔がぶにょ〜んって
丸く歪み、それが物凄く可笑しくて「あっはっは!」って声を出して笑った。
途端、緊張がほどけて、あぁ…やっぱりそれなりに気を張ってたのねと思った。



色のない季節に映えるクリスマスツリーは、やっぱりどこか心に喜びと元気を
沢山沢山与えてくれるものなのかもしれない。


家のリビングにも毎年、私の身長より少しだけ高いツリーを飾る。
今年も隣でせっせと母が飾りつけをしているが、どんなデコレートをするのか…。


木のてっぺんに「星」をつけたら完成だ。
今夜から、暗い部屋に帰ってきてもお楽しみがあるので寂しくないね、と
笑いながら話した。


「そうだね。でも、掃除も大変だよ。電気代もかかるしねぇ」と
いきなり現実的なことを言う母。
それを聞いてまた笑った。
こういう生活も、悪くはないなと思った。