博物館へのいざない

この夏の終わり頃から、ちょくちょく 「鉄道博物館駅」を利用することになった。
大宮駅から出ている 「ニューシャトル」という小さな車両が
高架を走る新幹線の側道?を、とことこと伊奈町までの距離を結んでいる。



そのひとつ目の駅が、鉄道博物館駅



私は11歳から27歳までの間、その駅を利用するエリアで育ったが
当時は 「大成」という駅名だった。



時代の流れとは、信じられない変化をもたらすが
今回、18年ぶりにその駅に降り立って、驚いてしまった。



大成駅が出来た頃は、1時間に3本しか走っておらず
毎朝、ぎりぎりの時間に家を飛び出して行く私にとっては
乗車ホームまでかなりの高さを登らねばならぬ階段が、非常に恨めしく
反面、その階段昇りは確実に私の足腰を鍛えてくれた。



今やもう、バリアフリーと銘打って、エスカレーターやエレベーターが備えてあるし
改札内にはコインロッカーまで設置され、あらまぁ!と思った。



そして、改札を出て驚いた!
鉄道博物館の入口に直結する通路が、もうそこから始まっていて
足元には開業当時の新幹線の時刻表が記されている。



生憎、いつも博物館に入って見学するだけの時間はないので
足元だけ見て 「へぇ〜」って目的地に向かってしまうが
用事を終えて駅に戻ってきて、あれ?っと気がついた。



一部、無料で屋外展示もなされているんだね。



大きな車輪だなぁ〜。
それぞれに細かな解説もついていたけれど
そこまでひとつひとつ読んでいる時間はナシ!


通路の壁側には、やっぱりD51の雄姿がディスプレーされていた。



私は熱心な鉄道マニアではないけれど、乗り物は好きだ。



北に向かう寝台列車が走って行くのを見ると
何だかそれだけでドキドキしちゃうし
冬場に雪を携えてホームに滑り込んでくる列車を見ていると
その距離を思って、こころは現実からすっ飛んでしまう。



今はもう、各新幹線の普及により、ローカル線がすたれてしまったけれど
学生時代、スイッチバックの列車に乗りたくて
福島から米沢まで奥羽線の各駅停車に乗りに行ったり
途中で進行方向が逆になるよ!と言われて、北陸の旅を計画し
急行「能登」にも、何度か乗ってみた。



あとは大学の夏休みを利用して、友人とふたり、時刻表片手に
北海道を鉄道で周ってみたり…。



列車って、車とはまた違った楽しさがあるのよね。



・・・しっかし。
家からもそんなに離れているわけではないし
鉄道博物館」には、行こうと思えばいつだって行ける距離なのだ。



なのに、オープンして何年も経つのに、一度も足を踏み入れたことはない。
案外、近くにある観光地ほど、足が向かないというか
そんなものなのかもね。



今度、きちんと時間を作って行ってみたいなぁ〜と
今日初めて、そんなことを思った。