「新幹線弁当」

父が入院している病棟の、廊下の突き当りには非常口がある。
扉の上半分が飛散防止用の細い鉄が入った窓ガラスになっていて
そこから毎日、沈んでいく大きな夕陽を真正面から見ることができる。



その時間は、病棟に長く伸びる廊下に鮮やかなオレンジ色の光が注がれ
まるでキラキラと輝いた豪華な絨毯が、一面に敷かれたようになる。
「うわぁ〜、凄いねぇ〜! 何だか天国に続く道のようだね・・・」と
無意識に口にした私は、思いっきり肘鉄を食らってしまった。。。



多くの人たちが無言の帰宅をしていく老人病棟の中にあって
大いなる自然が精一杯の慰めを投げかけてくれる、ちょっとした贅沢な時間。



手前はコインパーキングになっているので、割と遠くまで見通せるのだが
右側には鉄道博物館の屋根が、そしてちょうど目の高さに新幹線の高架があり
この廊下からは、もう何本もの新幹線を見送ってきた。



先日、ふっと目の前を見慣れない色の列車が通り過ぎていった。
あれぇ?・・・あんな色の新幹線なんてあったっけ???と
母と顔を見合わせてしまったけれど、そっか、そっか〜〜〜
来月からいよいよ、「はやぶさ」が登場するんだよね。



試験走行なのか何なのか、よくわからないけれど
デビュー前のお姿を生で拝見させていただきましたとも!



既に大宮駅の駅弁売り場でも、「はやぶさ弁当」なる商品が登場し
それを目ざとく見つけた夫は私の好みを熟知しているので
「こういうの、好きでしょ」 と言って、1150円も出して買ってくれた。



わ〜〜〜い、わ〜〜〜い \(^0^)/~
お弁当箱本体は、プラスチックね。
だけど、かなり本物に近い形と色使いだ。


お弁当の中身は、こんなカンジ。
ハンバーグ・エビフライ・オムレツ・ミニサイズのホットドッグ
フレンチフライ・定番の赤いウインナーに青森りんごの甘味まで付いていた。
おかずの下にはちゃんと味付けご飯が敷いてある。



家に持ち帰って中身だけ取り出し、レンジでチン!していただいたけど
見た目を裏切って (失礼!)、そこそこ美味だったのにはビックリ。



サテ、時を前後して・・・。
先日、某所で 「駅弁大会」なるイベントが催され
夫が勇んで買出しに駆けつけてくれた。



どうも私は乗り物大好きー!で、ミニカーやチョロQを見ると
ふらふらっとブツを手に、レジに並んでしまう。



夫の長兄の部屋に初めて遊びに行った時、コレクトしているミニカーが
ぞろりと棚に並んでいるのを見て、うわぁ〜♪と思ったけど
一緒に並んでいた米国の黄色いスクールバスのミニカーが欲しくて欲しくて
思いっきりねだって、貰ってきた。
これね、今もとっても大切にしてるの。



列車もいいよね。
ウチの食器棚には、0系と700系の新幹線と山手線のおもちゃが
仲良く並んでいる(←実際にはありえない光景〜!)。
飛行機なら、なんたってジャンボ機 love love
個人的には英国航空が大好き。



・・・ってなワケで、大宮の駅弁屋さんでは手に入らぬ品々を
夫は両手にぶら下げて帰ってきた。



上から、九州新幹線弁当・N700系新幹線弁当・0系新幹線弁当の3つ。
折角だから、はやぶさ弁当も一緒に入れて、記念写真をば。。。



今回のお弁当は容器が全て陶器で出来ていて、かなりの重量感がある。
それを見た母は、「あらぁ〜。お花を生けるのにちょうどいいかも〜」と。
はいはい・・・。必要とあらば、お貸ししますよ〜。



それぞれの中身はこんなカンジだけど
ひとつは夫が職場でランチに食したので、写真はなし。
まずは、0系ね。



そして、コッチがN700系。



見ての通り、和食系は母が食し、洋食系はありがたく私がいただいた。
夫には思いっきり散在させてしまったけれど
その分、もうじきやってくるバレンタインでお返しするからね〜。
(勿論、ダイエットの妨げにならないものでね:笑)



母の里も山形だし、母方の従妹たちも北のエリアに住んでいるので
今までも、たぶんこれからも、何か用事があるたびに
北に向かう新幹線に乗って行き来をすると思うけど
その時に、大宮駅に近づく景色を車両の窓から眺めながら
「あんな日もあったっけなぁ〜」って、懐かしく思い出す日も来るのかな。